ヘルスケアnote
Health care note
定期的に受けよう がん検診
⽇本における死因の第1位、がん。2021年にがんで死亡した⼈は38万1,497⼈で、死亡総数の26.5%。つまり、4⼈に1⼈ががんで亡くなっています※。がんの多くは、早期発⾒・早期治療ができれば、治癒が望める病気です。にもかかわらず、死亡率が⾼い原因の⼀つは、「がん検診」の受診率が低いことにあります。
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厚生労働省「人口動態統計2021年」
まだまだ低い ⽇本のがん検診受診率
⽇本のがん検診受診率は低く、欧⽶では約70〜80%の受診率である乳がん検診も、⽇本では47.4%という結果になっています。男性で最も受診率が⾼い胃がん検診でさえ、54.2%と低い⽔準です※。
また、新型コロナウイルスの影響により、受診控えや受診間隔が空いてしまうと、早期で⾒つけられたはずのがんが進⾏した状態で⾒つかる可能性もあります。早期発⾒・早期治療が重要ながん予防において、健診やがん検診は大きな意味があるのです。
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「2019年国民生活基礎調査の概況」
健診と検診の違い
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健診 健康診断の略で、会社で⾏う定期健診などがこれにあたります。健康かどうか、病気の危険因⼦はないかなど、健康状態を確認することを⽬的としています。
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検診 特定の病気にかかっているかを調べるために⾏う検査のことで、早期に病気を発⾒・治療することを⽬的としています。代表的なものが「がん検診」です。
がん検診の⽬的
がん検診の⽬的は、⾃覚症状のない早期がんやがんになる前段階の病変(ポリープなど)を発⾒し、早期の治療に結びつけ、がんによる死亡を防ぐことです。
⽇本のがん検診には2種類あり、市区町村などの住⺠検診に代表される「対策型検診」と、個⼈で受ける⼈間ドックなどの「任意型検診」があります。
なかでも、対策型検診は費⽤が無料または⼀部負担のみで受けられます。罹患数が多い5つのがんが対象で、これらは定期的な検診によって早期発⾒が可能・死亡率が低下することが科学的に証明されています。
対策型検診の5つのがん検診
胃がん検診
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50歳以上/2年に1回
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問診に加え、胃部X線検査※1または胃内視鏡検査
大腸がん検診
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40歳以上/年に1回
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問診および便潜⾎検査
肺がん検診
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40歳以上/年に1回
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質問(問診)、胸部X線検査および喀痰細胞診※2(対象該当者
乳がん検診
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40歳以上/2年に1回
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問診および乳房X線検査(マンモグラフィ)
子宮頸がん検診
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20歳以上/2年に1回
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問診、視診、細胞診※3および内診
- ※1
胃部X線検査は、40歳以上に対し毎年実施可。
- ※2
がん細胞が痰の中に剥がれ落ちることがあるため、痰を調べてがん細胞を検出する⽅法。
- ※3
⼦宮頸部の細胞を採取して顕微鏡で調べる検査。
がんは、早期発⾒であるほど治癒の可能性が⾼まり、発⾒が遅れるほど治療が難しくなります。中⾼年に増える病気ではありますが、⼦宮頸がんのように20代から増え始めるがんもあるため、すべての⼈にとって⾝近な病気です。がん検診について理解を深め、定期的な検診を習慣にしましょう。